面白半分 猫半分

人としての面白半分な日々と、猫とともに面白半分な日々。熊本在住。頭も半分、おバカさん。

ヒガンちゃん

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最近事務所の近くに猫が少なくなってとても寂しい。お向かいの鼻ヒゲはくるのだが、自転車で徘徊するに、どうも猫の数が少ない。以前は発生源(僕の家のように)猫屋敷があったのが、激減中だ。つい角を曲がった家には、常時様々な柄の猫(野良ネコ・半野良ネコ)が10数匹居た。夕方餌の時間になると、おばあさんが玄関から出てきて、洗面器一杯のドライフードを猫に豪快にあたえているといういつみても微笑ましい光景が見られたのだが、ある日突然、その猫族は消えたのだ。(おばあさんの行方も不明)その家の周辺の家の塀の上にはホームセンターで買った猫除けのトゲトゲのネットが置いてあって警戒されていたのだが。猫のいない町なんてつまらん。バス停の裏新築マンションの横にも猫が居て、僕に「ニャー」と声をかけた。僕はたまらず、レトルトの餌を買い、引き返しご馳走したのだが最近は「猫に餌をやらないで」という立派な張り紙がしてあり、たかが猫一匹飼えないでどうすると思う。変に潔癖症の人間ども。暮らしに余裕がない証拠だ。また、事務所横の新築の隣人の邸宅の玄関先には猫の形をした、猫除けの超音波の人形が設置してあるのだが、そんな猫だましの機械なんて効果あるもんか、いつもその機械の猫の目が黄色く光るたびにこっそり、その猫人形を傘でたたき落としたくなる。そんな家だから防犯ビデオに僕の姿が映っているとやばいので、破壊念力だけ送るようにしている。

野犬族が完全滅亡した現代、野良猫族は或る意味、町の絶滅危惧種なのだ。そんな時に昼にふと出会ったのが近くの公園に体を横たえ一休みしていた。近くに彼岸花が数輪咲いていたので、名前を「ヒガンちゃん」と名付けた。「ヒガンちゃん」が僕を呼ぶのだ。結構、苦労人の美人猫のようだ。切ない。昔の僕なら連れて帰るところだが、申し訳ない順番待ちなのだよ。また会おうね。それにしてもあの婆さんと猫族はどこに消えた?しばらくして「ヒガンちゃん」もスッと消えた。