面白半分 猫半分

人としての面白半分な日々と、猫とともに面白半分な日々。熊本在住。頭も半分、おバカさん。

猫に未来はないのか。

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ブログのタイトルを猫の事務所に改題したせいか、最近、どういうわけか頭の中に「猫に未来はない」という言葉が繰り返し浮かんで来る。相当前に、「猫に未来はない」という本の存在を知ったのだが、今まで読む機会がなかったのだ、しかし今やインターネットの時代、どんなぼんやりした記憶でも、なにかキーワードがつかむことができれば「検索」出来る。
本については、本屋を探すよりもアマゾンで検索なのだ。そうすればパソコンのアマゾン川の上流から、値段のついた本が笹船に乗せられ値札をつけられて流れてくる。更に更に、アマゾンの小人のレビューの解説付きだ。小人は平気でうそをつく時あるが、まず彼のささやきに耳をそばだててみる。特に「猫に未来はない」という本についてのレビューアは賛否両論、小人が小さな棒を振り回し喧嘩が止まらない。

某小人読者1★5個の評価
長田作品の中でも、逸品のおすすめ。詩人ならではの感性が随所に感じられて、やさしい。詩よりも力が抜けているせいか、好きです、申し訳ないけど。

某小人読者2★1個の評価

題名は衝撃的だけど、中身はネコ愛に溢れていると信じて購入して読み始めたけど. . .
ネコ嫌いだったけど、妻の策略でネコを飼うことになり、世話に手が焼けるから出勤前に外に放り出したら居なくなった。ネコを探すのかと思いきや、自分勝手で都合の良い言い訳をして、さっさと諦め、また次よく似たネコを代わりに飼う。最初から何と言ういい加減さ!動物の命を何と思っているんだ!!と吐き気がして半分読んだ所でゴミ箱に投げ入れた。時代が違うとは言え、とても読み続ける気にならなかった。

調べるに出版は1971年。今からなんと50年前の本で、文庫本、新品同様で1円だった。

僕も読み進めるに、詩人らしい、繊細なユニークな文体でかかれてあり、当時の時代の雰囲気が読めば伝わるが、翻訳調の文体が今のせっかちな僕にも少し苦手なのだ。
だからといって某小人読者2のように、「吐き気がして半分読んだ所でゴミ箱に投げ入れた。」なんて、そこまでの気分にはならないのだけど。

あらすじは、もともと猫嫌いの作者が猫好きの彼女と結婚して猫を飼うが次々とその猫はいなくなったり死んだりして、そのたびに引っ越して、猫好きのおばさんから猫をもらうがまたいなくなるという繰り返し、最後は猫を主人公にした、作者の童話までおまけでついてくる。

何故、「猫には未来がない」かと、言うと、猫の脳の中の前頭葉の部分は、犬や他の家畜に比べて小さいそうで、その前頭葉は、将来を予測する働きのする脳の部分、つまり、猫には未来を予測する能力が少なく、つまり猫に未来はないとの事なのだ。

屁理屈の言い合いで、では猫よりも賢い、未来を予測できるという人間に未来があるわけでなし、猫も今まで生き抜いてきた分、未来の予測ができただわけだし。

確実なのは僕には未来がないということで、飼い猫の6匹の未来がない猫どもと、余生を暮らすしかないのだ。

長田さんと僕は逆で、引っ越すたびにどんどん猫が増え続け、いつか猫についての童話を書こうかとも思っている。

深夜、僕の部屋のカーテンに飛びつき、よじ登り、二本のカーテンレールを両足でほふく前進するバカ猫ども。カーテンが吊り下げられた丸い輪にかかったフックを、丁寧に丁寧に、口で外し、ストンストンとカーテンが僕の布団の上に落ちてくる。もう、夜明けか、窓の外は青い。新しい未来が来た