面白半分 猫半分

人としての面白半分な日々と、猫とともに面白半分な日々。熊本在住。頭も半分、おバカさん。

たんこぶ

2月の末に1年に1回、脳の造影剤入りのMRI検査がある。

特にてんかん予防のイーケプラぐらいしか薬はない。もちろん頭痛が時々あるのは仕方ない。しかし、興奮すると右の額の開頭手術した部分の骨の上にぷくんと、たんこぶができる。どうやら、脳の髄液が染み出してくるようなのだ。2日程度でそのたんこぶはへこむが、なんだか不安で、一度相談に行き、CTを撮ったが、もしその髄液を抜くと、逆に脳に雑菌が入る危険性もあるから、様子を見ましょうという診断だった。だから、人と話すのはせいぜい興奮しないように2時間以内にしている。昨夏、気が合わない人からどんどん質問攻めにあい、いらいらして額に手を当てると膨らんでいる!そんなことも知らずに相手はどんどん攻めてくる。途中でこんな奴のせいで頭がおかしくなるのは嫌だと僕の方から黙り込んだ。この前は逆だ。遠方からデザインのお客さん、会社の2代目が相談に来る。2代目は大変だ。いろいろ考えるに、勝ち目はない。最初からそんな結論づけて話をしても理解してもらえないが、これまで僕のたくさんの失敗例から相当、可能性を見出すには努力がいる。つい自分でも熱くなりすぎて話が止まらない。額に手をやるとぷくんと膨らんでいる。さすがに夕方、気になり、熊本駅から脳外科に電話した。鼻水や耳たれ、激しい頭痛の場合は再度連絡してと言われた。2回目の電話はつまり救急車なのだが。

土曜の夜にテレビで脳外科のドラマ「トップナイフ」を見ている。2回目の電話の時は深山先生を指名したいものだ。脳外のドラマなので、設定はリアルだ。手術のシーンでは、患者の丸く切り取られた頭蓋骨がおいてあるし、脳の中にメスを刺すシーンは僕もそうだったのかと想像してしまう。脳にはいろんな機能があり、腫瘍や傷で、思わぬ障害がでるのだな。僕の場合、相変わらず数字の認識が甘い。読めても意識できない。それと明け方に来る頭痛とたんこぶ。酸欠。もう山には登れない。ちょっとの坂道でも脳が酸欠状態になり足が動かない。歩くのは問題ないのだが。目の疲れも激しい。パソコンのキーボードも、何回も何回も打ち直してようやくブログが書ける。イライラがたまらないが、そのいらいらを我慢しないとブログは書けぬ。夜の9時には疲れて寝落ちするが、土曜の夜だけは深山先生に会うために、10時まで起きてテレビを見ている。

左肩の腱板断裂が奇跡的に回復してきた。リハビリの理学療法士の先生のおかげだ。スマホに、アラームで夜9時に、リハビリ忘れるなと記録している。500gの重りを手首に巻いて左右上下に動かす。杖を平行にしてその真ん中に同じ500gの重りを下げて平行に杖を上下50回。

アラームの見出しの言葉は、「いちにちのおわりにやること」また朝目が覚めていろいろ考える。不安の層がつみかさなり、最近体が重く、気が落ち込むのだ。猫どもは押し入れの中で僕の様子をうかがっている。つい、携帯の画面を見て気が付く。「いちにちのおわり」にやることが、「いのちのおわり」にやることに見える。いのちのおわりにやることとはなんだ?

ボス猫の寛太が無理やり布団に割り込んでくる。珍しく臭い息をして僕の頬を、目を覚ませとべつとり、ギザギザの舌で舐めてくる。僕は目を覚ます。「いちにちのはじまり」だ。

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 左は我が猫族の首領寛太・右はコダマ